この話は、「アーマードコア２」を一定条件で、プレイした記録を元に、
作成されたものです。
その男は、地球圏で活躍し続けたおかげで遂には居場所がなくなりました。
そこで、なけなしの金を集め、夢の新天地「火星」へと旅立ちましたが、
そこは、レイヴンにとって、決して安住の地ではありませんでした。
少ない報酬、危険な任務、強化されたMT部隊・・・
身を持ち崩し、機体パーツを売りながらなんとか生き延びる
最低ランクのレイヴン達。
最初から期待されないまま、投入される彼らのことを人々は影で
「POOR」と言って蔑んでいます。
しかし、男は違いました。
身を持ち崩しているわけでもないのに、好き好んで「POOR」な機体を
駆っているのです。
それというのも彼が憧れていた爺様の口癖だった言葉を
彼もまた、こよなく愛していたからです。
その言葉とは、「機体評価は最低がいい。そうすりゃ依頼はやってくる」。
レイヴンにとって氷河期とも言える寒い状況の中、男の元には
いつも依頼が舞い込んできます。
無論、普通のレイヴンなら引き受けないような過酷なモノばかりですが、
男は飛べる舞台を得て猛禽類の笑みを浮かべ、今日もまた出撃します。
「ＰＯＯＲと呼ばれて２」はそんな背景をもった作品です。
なお、本作中で語られる条件、マップ決定、戦闘結果は全て、実際に
実施されたものと同じです。
・・・おかげで、外道な作戦で敵を倒すなんてことも平気でやるし、
勝利のためなら、単調・・・効果的ともいう作戦だってやる、という
ことになってしまっております。
また、リプレイをベースとするため、ゲームをプレイしたことの
ない人は読まないほうが良いでしょう。
ネタばれのオンパレードですので。
もっとも、ＰＯＯＲレイヴンの活動を説明するために、作品中で語られる言葉、
情報などは変更されており、厳密に同じ情報を掲載しているわけでは
ありませんので、誤解しないようにしてください。
・・・と、書いて始めるはずだったんですが（笑）、調べてみて愕然としました。
ＡＣ２の最低評価ランクである「BELOW AVERAGE」ですけど、
４発同時発射ミサイル＋レーダー＋１０００発マシンガン＋L3ブレードなんて
機体・・・つまりYOKOの機体ですが、クリア直前の機体を組むことすら
できてしまうことが判明したからです。これじゃ、お話になりません。
そこで、一つの結論に達しました。基準がなければ作ればいいと。（＾＾；）
この作品では、YOKOの独断と偏見により、
機体評価値 ２２２２２ 以下 ＝ POOR
と決定します。
評価値のバランスは初代ＡＣを参考に決めました。
組み方によっては、マシンガン＋ブレードもできなくもない程度の数値ってことで。
決めて、実際にプレイしてみたところ、かなりいい感じです。
初代ＡＣ時のＰＯＯＲプレイの気分を味わえることを保証します。
かなり言い訳が入ってしまいましたが、とりあえず、以上のことを
踏まえた上で、お話を読んでいってください。