アスカちゃん、荷物を渡されたら注意しましょうね（＾＾）
お隣、中国に麻薬を運ぶと、外国人でも「死刑」になるくらいですから。
相手先の「常識」は知らなくては…って、魔法使いの常識を知るのは
ちと、大変でしょうね（笑）
さ、続きが読みたいと思った人は感想メールで催促しましょう♪
悪魔に等しい存在 −第１０話「アスカ来日」−
国連海軍太平洋艦隊は、旗艦オーバー・ザ・レインボウと輸送艦オスローを中心に輪形陣を組み航行していた。
その姿は悠然としていた。
その時までは
未確認巨大物体が海中レーダーに反応。直後巡洋艦テンペストが敵の攻撃を受け沈黙。
オーバー・ザ・レインボウ指揮塔内
「テンペスト沈黙！」
「近況報告はどうした！？」
「くそっ、何が起こってるんだ！」
オペレータの報告。
怒鳴る士官。
双眼鏡で敵を目視しようとする提督。
混乱していた。
最初に敵の攻撃を受けて以来当然攻撃は仕掛けているが、ミサイルも魚雷も効かなければ取り乱してもしょうがないのだろう。
そんな中、オセローが一撃で撃沈される。そして
転機が訪れる。
巡洋艦の上
それは紅の巨人
先程まで己を包んでいたシートをマントのように纏い、その存在を主張している赤い巨人。エヴァンゲリオン弐号機。
海中の、姿の見えない敵は巨人の立つ巡洋艦に向かう。
弐号機は膝を曲げると大きく跳躍し、そのまま義経の八舟飛びのように艦から艦へ、そしてオーバー・ザ・レインボウの甲板へ移る。弐号機は飛んで来た方向を向き、肩のウェポンラックからプログナイフを取り出し両手で水平に構える。
オーバー・ザ・レインボウの間近に迫り、敵は初めてエイのような姿を現すとタックルのように弐号機に突っ込んだ。
だが弐号機はそれをプログナイフで受け止め、身体をそらし、（エイと同じだとすれば）腹部に当たる部分を切り裂く。
再び海中に姿を消す使徒。
「・・・・・・この後、戦艦2隻による零距離射撃。太平洋艦隊の力を借りたとはいえ出撃から36秒、内部電源の切れる前には使徒殲滅。危機回避能力、操縦テクニック、どれをとっても完璧。噂以上ね、セカンドチルドレンの実力は」
コーヒーを片手にスクリーンに大写しになっている弐号機を見つめるリツコ。
「でも、なぜ使徒があんなところに・・・」
パイプ椅子に座るリツコとは対照的に立ったままのミサトが呟く。
「輸送中の弐号機を狙った・・・とも考えられるわね」
無表情に意見を述べるリツコ。
何故か視界の隅に引っかかったシンジの面白そうな顔。
だがそれすらも押さえ込む。
その精神力は流石だ。
「その弐号機は？」
「第5ケージに冷却保存中。アスカはホテルで休ませてるわ」
答えるとコーヒーをすする。その目はさりげなくシンジを見ているが。
「「・・・・・・・・・・」」
上記の2人以外のその場の人物は何も言わない。
レイは何時も通りの無表情。シンジは唇の端を僅かに吊り上げリツコを見ている。
当然狼は何も言わない。
ある意味ミサトにとって苦手なメンバー。
「どう、これがセカンドチルドレンの戦いぶり。参考にはなったかしら？」
だが、溜息を吐くと声を掛ける。
「・・・・・」
「なんのです？」
上からレイ、シンジである。
やっと視線を向けてもらってこの台詞。
だがこれで引っ込む女性ではない。
「だから操縦のよ。戦い方でもいいわ」
「そんな事を聞く為にわざわざ時間獲った（決して誤字ではない）んですか？」
ミサトの顔が僅かに引き攣り、リツコは溜息を吐く。
「まあ、報酬が入るんですから文句は言いませんけどね。」
十分言っている。
口に出しはしなかったが（約2名が）突っ込んでいたのは余談である。
「本音と建前、どっちがいいですか？」
「本音をお願いするわ」
ミサトが口を開く前にリツコが(諦めたように）言う。
シンジとミサトの相性の悪さは良く理解しているようだ。
「本音ですか。効率悪いですね」
「立派だったじゃない！」
ミサトはアスカへの非難と受け取ったらしい。
「あの、弐号機でしたっけ？がですよ」
「どういう意味かしら？」
リツコが興味を示す。
「本来の力の半分も出してないじゃないですか」
だが答はかなり意表を突いていた。
「もう少し詳しく言ってもらえるかしら」
「そのままですよ。ＥＶＡって力削いでるじゃないですか。なのにあの弐号機、更に力落としてるでしょう。」
「それは初号機や零号機もかしら？」
「ええ。半分とは言いませんけど、かなり削いでるでしょう。大体あの電源は何です？あれじゃ力出すなと言ってるのと同じじゃないですか。」
「どうしてそんな事が言えるのかしら」
科学者としてのプライドを刺激されたらしい。
「そんなの見れば解るでしょう？その上僕は乗ったんだし。解らない方がおかしいですよ」
何を当り前の事を、という顔だ。
「レイもわかるの？」
「力が出せない。足りない。という感じはします。」
ミサトの質問に淡々と答える。
「何故言わなかったの」
「初めからだったのでそういうものなのだと思いました。」
リツコの、何処か咎めるような言葉にも特に反応せずに答える。
「操縦に付いては・・・別にどうでもいいんじゃないですか？使徒とやらさえ倒せば。」
詰まったリツコに構わず、興味の無いことが良く解るコメントをする。
「そんな事聞いてるんじゃないでしょ」
「同じのが出たら参考にします。それでいいですか？」
ミサトの言葉を（いい加減にしか聞こえない）返事で流す。しかも、これまでの経緯から同じ使徒が出る可能性は低い。もちろん、解ってて言っているのだろう。
こうして、作戦部の獲得した時間は心温まる会話で終わった。
＊
「・・・・あれは、なに？」
ネルフゲートの前、呟いたレイの視線の先にはゲートを蹴りつけている朱金の髪の少女。
レイと共に足を止めたシンジは「邪魔だね」の一言だったが。
「なによあんた達！」
距離が近付き2人に気付いた少女が怒鳴る。
だが2人は構わず隣のスリットにカードを通し中に入る。彼等を知る者になら当然過ぎる態度。
少女は文句を言いながら丁度良く開いたゲートを通る。
「一応礼は言ってあげるわ！」
ゲートを通った少女はそう言い捨てると不機嫌そうに行ってしまう。
どこら辺に礼が入っていたのだろうか？
「行ったね」
「ええ」
互いに無表情だが、よく見るとレイは仄かに嬉しそうかもしれない。
と、2人が狼を見る。
「・・・・そうだね。煩かったね」
「ええ」
何かに同意すると2人と1匹は歩き出す。
司令部へ
＊
「紹介するわ。惣流・アスカ・ラングレーさん。今日から弐号機で参戦してくれます」
「よろしく」
ミサトは隣に立つ少女を紹介し、少女、アスカは笑顔で言う。
確認するまでも無いが、先程ゲートを蹴飛ばしていた少女である。
「・・・よろしく」
「・・・・・・・・」
無表情ながら挨拶を返すレイと無言のシンジ。
既に諦めているのかミサトもリツコも何も言わない。
＊
「何でも好きな物頼んでね。ここじゃ大した物無いけど」
リツコを除いた4人が食堂に来ている。
「まだ終わらないんですか？」
その明るさに水をさす言葉。当然シンジだ。
「まだよ。パイロット同士、親睦を深めないと」
その言葉に黙って注文するシンジ。
ミサトは何やら機嫌が良い。
シンジが大人しく従っているからだろうか？だとしたらシンジが契約でここにいるという事を理解していない事になる。
そしてもう一つ、シンジとレイが頼んだのは紅茶だけで、その代金も自分で出していた事にミサトは気付かなかった。
テーブルに着く4人。シンジ・レイ、ミサト・アスカが向き合って座り、ミサトの隣はレイだ。
「第6使徒との戦いぶり、録画で見せてもらったわ。さすがに噂に聞くセカンド・チルドレンね」
「そんなァ、それほどでもないですぅ」
笑顔で答えるアスカ。
シンジとレイは何も喋らない。会話に参加しようという気配さえない。
それどころか聞いているのかすら怪しい。
これで親睦が深められるのだろうか？
「やっ、なっ、誰よ。やめて！」
見ると、ミサトの首に背後から腕が回され抱き着かれている。
だが、声を出すだけとは本当に軍人なのだろうか。
「加持さん！」
嬉しそうなアスカ。
「え・・・・・！？」
腕が解かれ、やっと相手の顔を見るミサト。
「相変わらず昼間っからビールか・・・・腹出っぱるぜ」
長髪を首の後ろで纏め、不精髭をはやした細身の男性。
「な、なんであんたがここにいんのヨッ！？」
大声を出すミサト。
場所を解っているのだろうか。
「御挨拶だな、久しぶりに会ったのに」
全く残念に思っていないような笑顔で返す。
「アスカの随伴でね。ドイツから出張さ」
その片腕には、何時の間にかアスカが腕を絡ませているが全く気にした様子も無い。
「そりゃ御苦労だったわね。用が済んだんならさっさと帰りなさいよ」
対するミサトは面白く無さそうだ。
「残念でした。当分帰る予定は無いよ」
余裕のある返事をすると、男はずっと黙っている片方に目を向ける。
「碇シンジ君って君かい？」
「ええ」
一言。視線を向けもしない。
「何の訓練も無しにエヴァを実戦で動かしたサード・チルドレン。しかも既に3体の使徒を倒している。この世界じゃ君は有名だよ。」
男、加持は続ける。
「へぇ〜〜すごいわねぇ。でも4体目は私が倒したけど」
アスカが口を挟む。その顔は面白く無さそうだ。
が、
「そうですか」
シンジは相変わらず視線も向けないし興味も示さない。
「ところで、今葛城と付き合ってる男いるのかな？」
話題を変えてみる事にしらようだ。めげない人である。
「知りません。本人そこにいますからそちらへどうぞ」
だがやはり対応は変わらない。
「葛城さんもういいですか？」
それ以上話し掛けられる前にシンジが顔を上げ尋ねる。
「いいわよ」
ミサトの（どこか投げやりな）返事にシンジは立ち上がり、ほぼ同時に立ち上がったレイと食堂を出て行く。
「嫌われたかな？」
「いつもああよ」
加持の言葉にミサトが答える。
＊
シンジとレイはリツコの部屋にいる。
用件は第6使徒戦の映像を見た時に言っていたエヴァについてだ。
珍しくレイもいるのは、レイも感じているらしいので、話を聞く為に呼ばれたのだ。一緒に話を聞くのは比較しやすいようにだ。
「「！」」
2人が突然身体を硬直させる。
「どうしたの？」
リツコが尋ねる。
GOOOOOOOOOOOOOOOO!!
本部中に響き渡る音
「なんなの！！」
「ルー」
瞬時に2回り程大きくなる狼。
シンジがその背に跨り、その後ろにレイが座る。
「シンジ君！」
狼は何時の間にか現れていたグノースに飛び込み、消える。
「一体何があったの！」
グノースの姿もすぐに消え、リツコは内線で発令所へ問い合わせる。
『先輩！初号機が、初号機が暴れてます！』
「すぐに行くわ！」
＊
少し時間を戻そう。
「これね」
初号機ケージに現れたのは赤味の強い金髪と言えなくも無い少女。
少女は初号機に近寄り、手を伸ばしポケットから取り出した紙と装甲をなんとか触れさせる。
「これでよし、っと。こんなのに何の意味があるのかしら」
呟きながら歩き出す。
行動と言葉から推察するに、用は済んだのだろう。
しかし、
GOOOOOOOOOOOOOOOO!!
バキィ
初号機が吼え、拘束が壊れる音が響く。
咆哮を上げながら両手で頭を抱え暴れる初号機。
その姿は苦しんでいるように見える。
「な、なんなのよ・・・・・」
暴れる初号機に煽られ荒れているＬＣＬを何度もかぶりながらも運良く落ちなかった少女が呟く。
だが初号機は止まる気配も無い。
咆哮も絶え間無く響いている。
「落ち着け」
声が響いた。
Guruuuuu
「もう大丈夫だ。落ち着け」
小さく唸る初号機に言い聞かせるような落ち着いた声。
初号機の頭上に浮かぶ狼と、それに跨り、あるいは横座りしている人間。そしてその隣に浮かぶ黒い人影。
初号機はその一団を見上げ唸っている。
「大丈夫だ」
声が響き、狼に跨る者が天へ伸ばした手に大きな鎌が握られる。
そのまま振り下ろされる鎌。
装甲の一部が落ち、そのまま黒い人影の元へ漂って行く。
GOOOOOOOOOOOOOOOO!!
「良かったな」
初号機が咆哮を上げ、落ち着いた声が言う。
その声は、何故か初号機の咆哮にも掻き消されないのだ。
「・・・・・・なんなのよ」
図らずも間近で見る事になってしまった少女は呆然としている。
「ひっ！」
だがその呟きを合図にしたかのように初号機の頭上にいた者達の視線が少女に集まる。
「さて、惣流・アスカ・ラングレー」
狼がゆっくりと近付き、跨っている人間＝シンジは一言々々区切るように名を呼ぶ。
その言葉は重く、心の奥まで響くようだった。
ケージ入口や、マイクを通して聞いた者達ですらそうなのだ、向けられている相手にはどれほどなのだろうか。
「何をするつもりだった」
ゆっくりと、聞き間違えようの無い程ゆっくりと尋ねる。
声の重さ的には“尋問”の方が近いが。
アスカは何も言わない。言えない。
『ふざけた真似をしてくれる』
シンジ達の隣に浮かぶ黒い人影の足元に餓鬼とも子鬼とも見える異形が湧いて出る。
『辿り、殺せ』
破片を受け取ると消える子鬼達。
『無事か』
顔は見えないがアスカを見て言ったのはわかった。
『運んだだけでヌシの仕業ではないらしいの』
シンジも狼も、黙ってアスカを見ている。いや、睨んでいる。
『此度は許そう。したが 二度は無い』
シンジ達の方へ身体ごと向ける。
『落ち着いたかの』
「はい」
『では戻れ、違反を受けておる』
シンジが頷くと狼が空中から降りる。アスカから離れているのはわざとだろう。
同時に姿を消すグノース。
「ルー、このまま赤木博士の所まで運んでくれ」
小さく喉を鳴らすと歩き出す狼。
その背でシンジは胸を押さえ、レイは心配そうに支えている。
「シンジ君大丈夫なの？」
ケージに来ていた（LCLが荒れていて入らなかった）リツコが声を掛ける。
「赤木博士。丁度良かった。先程は済みませんでした。何処で、続きをしましょうか」
「それは契約違反なの？」
苦しそうに顔を歪めているパイロットに確認する。
黙って頷くシンジ。
「いいわ。部屋へ行きましょう。」
＊
「すぐに再開してもらえて助かりました。赤木博士」
リツコの部屋へ来て、2・3言葉を交わすとシンジは大きく行きを吐き出す。
「もう大丈夫みたいね」
部屋へ入った時、前屈みになり胸を押さえ、顔色は悪く、とても話が出来る状態とは思えなかった。普通なら病院へ行かせていただろう。
だが契約違反の罰でそれは逆効果だ。今回シンジはリツコと話をする事になっている中、話が終わってもいないのに飛び出したせいなのだから。
それを理解していたリツコはシンジの願い通り質問を再開した。途切れ途切れでも何とか返答する事で、シンジは違反を撤回したのだ。
「さっきのケージでのは何だったのかしら？」
気になっていたのだろう(当然だが)。
だが、シンジの状態から聞けなかった事をやっと尋ねる。
『わしが答えようかの』
突然割込む声。
誰かなど考えるまでも無い。
「お願いするわ」
既に驚かなくなっている。凄い適応力だ。それとも好奇心だろうか？
『誰かが、ヌシ等の言う初号機を手に入れようとし、抵抗していただけよ』
簡単な答。
確かに答えてはいるのだろうが説明してはいない。
「もう少し解りやすく言ってもらえるかしら」
やはり解らなかったらしい。
『あの初号機を人形としてじゃ。それに糸を付け、己が操り人形としようとしたが人形に抵抗された。という事よ』
「そんな事無理よ」
『なにがじゃ？』
「ＥＶＡを操り人形になんて・・・それに初号機が抵抗するなんて・・・」
『出来るに決まっておる。意志の無い、もしくは弱い者を操る法など、数多存在しておろう。ヌシ等も洗脳や催眠術等は使っておろうが。わし等の中には他の方法もあるというだけじゃ』
「あなたにも出来るのかしら」
『出来るぞ。ＥＶＡでも人間でも。が、やらん。意志を縛るのも、無視して人形とするのも、わしは好かん』
ありがたい。
リツコはそう思った。
この言葉がどこまで信用出来るかは疑問だが、何故か信用していいと思っていた。
これには、周りを人形とする（手間を掛ける）ぐらいなら無視して通り過ぎる。というシンジの面倒臭がりと、それを「是」としているグノースの態度から来ていたりする。
『ヌシ等の言う初号機。抵抗するのも当り前じゃろう。己が人形となりたくなければの』
「初号機にそれだけの知能や、抵抗するだけの自我があるとでもいうの？」
『あるに決まっておろうが』
あっさりと返された言葉に唖然とするリツコ。
ＥＶＡには魂は無い
そう思われてきたし、自身も思ってきたのだから驚きもするだろう。
次に浮かんだのは「碇ユイ」だった。
彼女が抵抗していたのならまだ納得がいく。だが彼女は覚醒していないはずだ。
『報いは受けてもらうがの』
思考に沈んでいた意識が浮上する。
「どういう事かしら」
『そのままよ。わしは仕掛けた者を殺すよう命じた。誰か知らんが、2度と仕掛けてくることは出来ん』
誰かの命がかかっている筈なのにあっさりと言う。
やはりどこかが『違う』のだと思った。
『話は終わったな』
リツコが口を開く前に消えている。素早いなんてものではない。
「おわってもいいですか？」
シンジが話し掛ける。
「ええ、いいわ」
「失礼します」
シンジとレイ、2人を下ろし元のサイズに戻った狼とが出て行く。
1人残るリツコ。
もう少し聞きたい事もあったような気がするが、先程の騒ぎで仕事が大量に出来ていそうだ。
グノースの言葉も考えたかった。
時間が欲しい
痛烈にそう思った。
＊
そして、加持の目の前にはゲンドウがいる。
「イヤハヤ、波乱に満ちた船旅でしたよ。やはりコレのせいですか」
言いながらトランクのロックを解除する。
「既にここまで復元されています。硬化ベークライトで固めてありますが、生きています。間違い無く。────人類補完計画の要ですね」
開かれたトランクの中には、厳重に固められた、拳大の人間の胎児のような物が入っていた。
ゲンドウは顔を上げ唇を歪める。
「そうだ。最初の人間、“アダム”だよ」
：
：
「アダム・・ねえ？」
「違うと思うけど」
淡い光のボールの中心に浮いている何か。
「レイと気配は似てるけど・・弱すぎない？」
集まる視線は懐疑的な物。
「これは我等が錬金術師イローゼにお願いしようかな」
「調べるの？」
「頼めるかな？」
「もちろん」
嬉々として光のボールを持って出て行く女性。
「折角盗って来たのに」
面白く無さそうに呟く者もいる。
「結果が出ないと何も言えないけど、わたし達以外にも関わってる魔術師がいるみたいね」
「偽物だと思ってるみたいだね」
「魔術の痕跡があったもの。気付いたでしょ？」
「まあね。けど、結果待ちだよ」
「そうね」
シンジ君はアスカ嬢を迎えに行っていません。理由は・・ミサトさんと反りがあわないとか司令部がシンジ君を言いくるめられなかったとか色々です。
折角の登場なのに少し影が薄いような気がしないでもないですが、初号機暴走のきっかけとかゲートとか・・出番あったし気のせいですね。
さあ、彼女はシンジ君やレイちゃんと仲良くなれるのか！？
アスカちゃん、荷物を渡されたら注意しましょうね（＾＾）
お隣、中国に麻薬を運ぶと、外国人でも「死刑」になるくらいですから。
相手先の「常識」は知らなくては…って、魔法使いの常識を知るのは
ちと、大変でしょうね（笑）
さ、続きが読みたいと思った人は感想メールで催促しましょう♪