「番組をごらんの皆さん、お待たせしました。アリーナバトルの時間です。
前回は、マップ特性も、ＡＣの相性も完全に私に有利だったこともあって、
　余裕の勝利でした、エルシィでーす♪」
「完全に余裕をかましているな・・・」
「いーじゃないの。実際、楽に勝ったんだから。」
「甘く見ている子は痛い目に合うのが世の常だぞ。」
「うーん、実は対戦相手を見たら、そうかなぁ、とか思っちゃった。」
「ほぉ」
「両腕の凶悪なレーザーキャノン・・・それだけなんだけど、ね。
　それが問題なのよぉ。」
「破壊力、弾速共に高いレベルだからな。注意しないと大変だぞ。」
「うん」

ＲＡＮＫ　４7 ＰＩＬＯＴ：シティ・レイダー Ａ．Ｃ．：ドラゴンフライ

ＲＡＮＫ　４8 ＰＩＬＯＴ：エルシィ　　　　 Ａ．Ｃ．：ジェーン�T

軽装甲型だが、両腕に強力な 兵装を搭載した高機動を誇る構 成が特徴。下位とはいえ、その 実力は確かである。

一般公募で選ばれた異色の レイブン。収支状態が凹むまで 戦い続けると公約しており、現在 賭けの対象としても注目度Ｎｏ１。

	ドラゴンフライ		エルシィ
ヘッド	ＨＤ−０８−ＤＩＳＨ		ＨＤ−０１−ＳＲＶＴ
コア	ＸＣＡ−００		ＸＣＡ−００
アーム	ＡＷ−ＸＣ５５００		ＡＮ−２０１
レッグ	ＬＦ−２０５−ＳＦ		ＬＮ−１００１
ブースター	Ｂ−Ｐ３２０		Ｂ−Ｔ００１
ジェネレーター	ＧＲＤ−ＲＸ６		ＧＢＧ−１００００
ＦＣＳ	ＴＲＹＸ−ＢＯＸＥＲ		ＣＯＭＤＥＸ−Ｃ７
右腕武器	なし		ＷＧ−ＭＧ５００
左腕武器	なし		なし
右肩武器	なし		ＲＺＴ−３３３
左肩武器	なし		ＷＭ−Ｓ６０／６
備考	なし		ＳＰ−Ｅ／ＳＣＲ




	ドラゴンフライ		エルシィ
ＥＰ	５１６６／６０００		４８６０／９９８８
ＬＥＧＳ　ＷＰ	３４２８／３４５０		４２２４／４４７０
ＣＯＲＥ　ＷＰ	１６８８／２７７０		１５１２／２７７０
攻撃力	１２４１		９６５
防御力	２５０２		３３３８
安定性	５８０		１０１８
機動性能	６９９０		５９２０
移動性能	４８３０		２７７０
旋回性能	１１６０		１１５０
上昇性能	１０００		２０００
レーダー性能	６３９		１７０８
レーダー有効範囲	０		１１７０
ＦＣＳの機能性能	６３９		５３８
総合ポイント	１１９５２		１２９４９
評価	ＯＫ		ＯＫ
ＡＰ	７２９６		８３９６
ＷＥＩＧＨＴ	５５６５		６０５２
ＰＲＩＣＥ	３０７６００		３５３１００


「あれ？　レーダー積んでないんだね、ドラゴンフライって。」
「あぁ、下位アリーナではありがちな機体だ。ＦＣＳと目視だけで
　ターゲットを捕らえるってわけさ。」
「へぇ。なんだか、地雷伍長さんとかブラック・ルークさんとかが
　すごーく真面目に感じるんだけど」
「まぁ、人それぞれさ。」
「うん。ま、それはともかく、一点豪華主義のＡＣよねぇ、ドラゴン
　フライって。」
「武器は両腕のＡＷ−ＸＣ５５００だけだ。４足の移動速度を
　活かして、距離を保ちつつ、レーザーキャノンで相手を粉砕
する、というわけだ。」
「そーなると、地形利用しながら、ミサイル攻撃で戦えたら
　いいんだけど」
「レーザーキャノンは当然だが、ターゲットにまっすぐ放たれる
　タイプだからな。遮蔽物があれば、有利になるが・・・
　マップ選択はランダムだ。期待はしないほうがいい。」
「うーん。」

マップはランダムに選出され・・・浮島マップとなった。



巨大な島サイズの岩が浮遊する不思議な 地形。立体的な動きのできる機動型ＡＣに とって有利といえる。想像以上にミサイル 戦闘にとって浮島は邪魔である。


「始めてのマップ・・・不思議な光景だわ。」
「大きな島が浮いている、絵画にでてきそうな光景だな。
　まぁ、紹介のところにもあるが、この浮島、結構、邪魔に
　なるぞ。」
「山なり弾道ミサイルにとっては致命的かも。」
「確かに。」
「その代わり、上昇性能が違うからな。ドラゴンフライは一度、
　下に落ちたら、あがってくるのが大変だろうな。しかも、
　ジェネレータ容量を共食いするレーザーキャノンしか武器がない。」
「立体的な戦いができれば勝利できそうね」
「まぁ、そう理想的にいけば、な。」

「やっぱり、レーザーキャノンって怖い武器だったのね」
「あぁ、リプレイ映像でみても凄まじさがわかるぞ。
　まさに主力火器に相応しい威力、迫力だな。」

　背後ではいつものように、リプレイ映像が写っている。
　スタート直後のレーザーキャノン連射はなんとか逃げ切り、
　双方ともに地上に落下。
　エルシィがミサイル攻撃を行うが、ほとんどが浮島に当たる。
　その後は、マシンガンのみの戦いに切りかえ、射撃
　戦に移る。

「ここから、できるだけ高機動運動を維持しながら、相手にマシンガンを
　叩きこんでいく地道な戦いが始まったのよねぇ」
「地道？　ヤスリ殺すような真似とか言われてたぞ。」
「・・・誰に？」
「翌日のニュース欄で。」

　時折、放たれるレーザーキャノンのほとんどを
　回避するが、ジェネレータ出力の使いすぎでへばって
　いるところを狙い撃ちされたり、回避に失敗して、
　何発か食らってしまう。

「そうそう、こっちが停止してジェネレータ容量の回復に努めている
　時に限って、わざわざ下からブースターで上昇してまで、レーザー
　キャノンで攻撃してきたりするんだもん。びっくりしちゃったわ。」

「下からの射撃ということで、地形に当たること、期待してたろ？」

「そーなの。それで攻撃を受けちゃったのもあったわ。」

　しかし、ドラゴンフライ側もジェネレータ出力に問題があるのか、
　攻撃は散発的であったため、エルシィが射撃戦で勝利を収めた。

「不思議なことに、3連射ぐらいしかしなかったのよ。」
「別に不思議でもなんでもない。ドラゴンフライのエネルギーバランス
　覚えてるかい？」
「上の表によると５１６６／６０００ってことになってるけど？」
「そう。つまり８４４しか余力がないんだ。射撃した分を回復させるの
　だってかなり長時間、かかるのは間違いない。」

「やっぱりね。攻撃が散発的だって見切ったから、結構、大胆に
　射撃戦を続けることが出来たわ。」

「結局、残りＡＰは６４６１／８３９６・・・１４回撃たれて、
　４回しか当たらなかったのにぃ」

「それで、２０００もＡＰが削れたということを考えると、
　前回、エネルギーシールドを購入したのは、よかったと
　いえるだろうな」

「ま、ね。でも、避けられるのにもらった攻撃が２回もあったし、
　障害物に当たる、なんて考えて回避をおろそかにしたのは
　痛かったわ」

「それでも、合計７発しかミサイルを使わないで、勝利した
　んだから、よかったじゃないか。ちゃんと射撃戦も
　できる、ってことを証明できたわけだし」

「あ、それ違うの。ミサイル戦をやってみたら、障害物に当たるばかりで
　意味がないから、射撃戦にしただけ。」

「関心して、損したな」

「予想してたよりも、攻撃が散発的だったのがよかったわ。
　やっぱり、低出力ジェネレータなんか積んでるから、
　そんなことになるのよね」

「まぁ、ＧＲＤ−ＲＸ６・・・それほど悪いジェネレータってわけじゃ
　ないんだが、あのレーザーキャノンを食わしていくには、ちょっと
　荷が重過ぎたのか・・・それとも4脚にエネルギー兵器ってのが
　相性が悪いのか・・・。」

「うん」

「さて、今回も賞金８０００が入って、残金１７５００となったが、
　どーする？」

「ん・・・貯める。」

「どーして？」

「今の機体も十分、扱っているとは言えないし、それだけの
　金額で強化できる部分ってないでしょ？」

「そうか。ま、後悔のないようにな。」

「万能型、ミサイル戦型、キャノン砲型ってきたけど、次は誰だと
　思う？」
「ローゼンリッター、ブロークンハート、キラー・ラビット、エルシィの
　上位にいるレイヴンは全員、マシンガン戦型だ。」
「じゃ、遠距離戦でミサイル攻撃をするようにすればいいわね」
「まぁ、理想論からすれば、な。」

強力な火力を持つドラゴンフライの攻撃をほとんど回避し、
射撃戦闘の実力があることもアピールしたエルシィ。

そんな彼女の前に、軽量人型、マシンガン装備のローゼンリッターが
エルシィの駆るジェーン１を上回る軽快な機動で襲い掛かる。

次回、「第０４話　ローゼンリッター駆るディスティニィとの対決！」
こうご期待♪

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