「では、君の意見を聞かせて貰おうか……」
暗闇の中に、ミサトのシルエットが浮かび上がる。
人類補完委員会・招集査問会。
本来、ユウカが呼ばれたのだが、その状態を鑑みてミサトが出頭を拒否、替わりに返答することにしたのだ。
「これまでのケースから、使徒同士の組織的な繋がりは、ほぼ否定されます」
ミサトが発言する。
「使徒は……人間の精神、心に興味を持ったのか？」
男の１人が詰問する。
ミサトは、現状での推論を答える。
「その質問への明確な返答は出来かねます。果たして、使徒に”心”の概念があるのか、人間の思考が理解出来るのか、全く不明ですから」
中央に座る男……キールが口を開く。
「今回の件、使徒がＥＶＡを取り込もうとした、と言う新しい要素がある……よかろう、葛城三佐、下がって構わん」
「……失礼します」
ミサトが退出する。
「どう思うね、碇君」
「使徒は、知恵を身に着け始めています。残された時間は……」
「後僅か、と言う訳か……」
キールが呟き、ゲンドウが退出した。
「……碇め、我々が何も知らないとでも思っていたのか」
「ばれても、何も出来ないとタカを括っているのだろう」
男達が次々と言葉を交わす。
キールが、最後の言葉を話す。
「今は、静観の時だ……全ては、ゼーレのシナリオのままに」
男達が１人１人消えていく。
最後に残ったキール……その後ろに、人影が現れた。
「今、戻ったよ……僕のことは、彼等にも内緒なのかい？」
「今はな……直に、彼等にも話す。ただし、君の存在だけだ」
「第二支部、あれで良かったのかい？」
「他の者にはいい警告となる。真実は、私だけが知っていればいい」
人影は、笑みを浮かべた。
「それもまた、驕りだよ……誰も一緒だというのに」
そう言いながら姿を消す。
キールの影も消え、闇だけが残った。
その数時間前、市内の総合病院。
トウジが病院に入るのと、ユウカが出ようとするのが、偶然一緒になった。
「あ、トウジ」
「ユウカ……お前、どないしたんや？」
その場で話し始める。
「私は、検査が終わったとこ。トウジは……妹さんのお見舞い？」
「……そうや」
そう言って、トウジは病院の中に入っていく。
「一緒に行っていい？」
ユウカが声をかける。
「……ああ」
スタスタと歩くトウジを追って、ユウカも歩いていく。
「まだ、眼を覚まさないの？」
「ああ、頭打ったからな……」
２人は、一つの病室の前についた。
トウジに次いで、ユウカも中に入る。
トウジの妹が、ベッドの上で眠っている。
「ホンマ、気持ちよさそうに眠っとるやろ」
「うん。そうだね」
ユウカは、ソッと髪の毛を梳いてやる。
少しでも良くなるようにと、回復を願って意識を注ぎ込む。
「ゴメンね……」
「お前は悪うない……そうゆうたやろ」
「ウン、分かってる……でも、気にならないって言ったらウソだよ……」
「ええから、お前は自分の出来ることを精一杯やってればええんや」
「ありがと……トウジ、優しいね」
真っ赤になって顔を背けるトウジ。
ユウカは、その様子になんとなく心が温かくなるのを感じた。
第弐拾弐話 四人目の適格者
それらの出来事と時を同じくして、ネルフ本部には、重大な事件の情報が入った。
北米大陸を衛星軌道上から映した映像が、表示された。
その一点が発光している。
司令室、ゲンドウとミサトが委員会に招集されている間、冬月がこの部屋にいた。
呼び出し音が鳴る。
「どうした……消滅?確かに第二支部が消滅したんだな?」
『はい、全て確認しました。消滅です！』
青葉の声は、かなり上擦っていた。
発令所のモニター、その内の一つに、≪ＶＡＮＩＳＨＩＮＧ≫の文字が氾濫する。
それは、北米大陸、ネバダにあるハズの第二支部を示していた。
ネルフ本部、分析室。
ゲンドウとミサトが戻ってきて、即座に検証報告が行われることになった。
分析室の大型モニターには、第二支部の消滅までの映像が流される。
中心から光が溢れ出し、広がっていき、映像が潰れる……それまで、僅か６秒。
「エヴァンゲリオン四号機並びに半径８９キロ以内の関連研究施設は全て消滅しました」
「タイムスケジュールから推測して、ドイツで修復したＳ２機関の搭載実験中の事故と思われます」
マヤと青葉が報告書を読み上げる。
マヤは、更に続ける。
「予想される原因は、材質の強度不足から設計初期段階のミスまで３２７６８通り……妨害工作の線も否定は出来ません」
「消滅自体は、先日の使徒の持っていた”ディラックの海”に呑み込まれたと推測出来ますね」
リツコが話す。
ミサトは、冷めた表情で呟く。
「よく分からないモノを無理して使うからよ……」
大型エスカレーター。
ミサトとリツコが、２人きりで乗っている。
「これで、折角直したＳ２機関もパアね」
ミサトが呆れたように言う。
「そうね。夢は潰えたわ」
淡々とリツコが返す。
「で、参号機がこっちに来るって？」
「ええ、こっちで引き取ることになったわ。米国政府も、第一支部までは失いたくないみたいね」
「随分、勝手な話ね……参号機と四号機はあっちで建造権を主張して強引に作ったんじゃない。今更、危険なところだけ押し付けようっての？」
苛立ったように言うミサト。
リツコは、諦めたように言う。
「あの惨劇の後じゃ、誰だって弱気になると思わない？」
「……ま、いいわ。決まったことなんでしょ。で、起動実験はどうするの？例の”ダミー”ってのを使うのかしら？」
嫌味を込めて尋ねるミサトに、リツコは淡々と答える。
「それは、これから司令と相談して決めるわ」
ターミナル・ドグマ……天井から普通の物と違うエントリープラグが吊されている。
それを見上げる、リツコとゲンドウ。
「これが、試作されたダミープラグです。レイのパーソナルが移植されています。ただ、人の心……魂のデジタル化は出来ませんので、あくまでもフェイク、擬似的なモノに過ぎません。パイロットの真似をする、ただの機械です」
リツコが説明をする。
「それで構わん。信号をＥＶＡに送り込み、ＥＶＡが動かせればいいのだ……」
（そうだ……ユウカが何と言おうと、やってしまえばいい……）
ゲンドウは、そう決意した。
「初号機と弐号機にデータを入れておけ」
「まだ、実験中の課題が残っていますが？」
「とりあえず、使えるのだろう？ならいい」
「分かりました」
リツコは、話を変える。
「参号機の件ですが……調整並びに起動実験は松代で行います」
「テストパイロットは」
「流石に、いきなりダミーを使うわけには行きませんので、現候補者の中から……」
「四人目を選ぶ、か」
「はい。数名、即刻”コア”の準備が可能な候補者がいますので、その中から決定します」
「いいだろう、君に一任する」
目の前の巨大なチューブには、レイが入っていた。
「レイ、上がっていいぞ」
ゲンドウが声をかける。
「ハイ……」
無表情に答えるレイ。
その様子を、暗い眼差しで見つめるリツコ。
（この人は、誰にも情を抱かないのね……）
そんな思いを心に抱えながら……
翌日、リツコの研究室。
ミサトは、資料を探しに来ている。
その背中に向けて、思い出したようにリツコが言った。
「ミサト、参号機の起動実験、四人目のパイロットを使うわ」
「四人目？フォース・チルドレンが見つかったの？」
「……ええ、昨日ね」
ポツリと呟くリツコ。
「マルドゥック機関からの報告は受けてないわよ」
「それじゃ、午後にでも正式な書類が届くんじゃない」
「リツコ……アンタ、隠し事してない？」
「別に」
感情を殺したかのようなリツコ。
ミサトは、追求するのを諦めた。
「……まぁいいわ。で、どんな子？」
リツコは、操作していた端末に、そのデータを表示する。
それを見たミサトは、思わず驚きの声を挙げた。
「な……よりによって、この子なの?……ユウカちゃん達には話しづらいわね、この事」
「私達には、この子達が必要なのよ……みんなで生き残る為にはね」
あくまでも冷静なリツコに、ミサトは嫌悪感を持った。
そして、吐き捨てるように言う。
「きれい事は止めろって言うの？」
「そう取って貰って構わないわ」
リツコは、話している間、一度もミサトと眼を合わせなかった。
ＥＰＩＳＯＤＥ：２２ ＦＯＲＴＨ ＣＨＩＬＤＲＥＮ
夕陽に照らされた第３新東京市。
それを車窓に映しながら、ネルフ専用のリニア・トレインは走っていた。
その中にいる、ゲンドウと冬月。
「街……人の造り出したパラダイスだな」
冬月が呟く。
「かつて、楽園を追い出され、死と隣り合わせの地上という世界に逃げるしかなかった人類。その最も弱い生物が弱さ故に手に入れた知恵で造り出した自分達の楽園だよ」
そう、ゲンドウが答える。
「自分を死の恐怖から守るために、自分の快楽を満足させるために自らが作ったパラダイスか……この街が、まさにそうだな。自分達を守るために武装された街だ」
冬月は、皮肉混じりに言う。
「敵だらけの外界から逃げこんでる臆病者の街さ」
「臆病者の方が長生きできる。それもよかろう」
車窓の景色は、地下に変わっていた。
「ようやく、第七次建設も終わる……やっと、この街も完成だな」
「ああ……」
「ところで、碇……四号機の事故、委員会にはどう報告した？」
「事実通り、原因不明さ」
ゲンドウは、興味なさそうに答える。
「しかし、ここにきて、大きな損失ではないか？」
「実物は失っても、ドイツに資料が残っている。四号機など、さらに論外だ……ここと、初号機があればそれでいい」
ゲンドウは言い切る。
「委員会は血相を変えていたろう？」
「予定外の事故だからな」
「『ゼーレ』も慌てて行動表を修正しているだろうな」
「時には『死海文書』に無い事件も起こる。老人達にはいい薬だよ」
リニア・トレインは目的地に向かってゆっくりと進んでいた。
ロビーの休憩コーナー、加持が販売機の前で小銭を捜している。
「奢るわ」
ミサトが小銭を入れる。
「こりゃ、明日は嵐かな？」
「……コーヒーでいい？」
「あ、ああ……」
世間話のように、ミサトは話しかける。
「……マルドゥック機関の秘密、知ってるんでしょ？」
缶コーヒーを渡しながらミサトが尋ねる。
「他人に頼るとは、葛城らしくないな」
「なりふり構ってらんないの。余裕無いのよ、今」
ミサトは、自分の分を買いながら話を続ける。
「都合良くフォースが見つかる、この裏は何？」
加持は、缶を開けながら答える。
「……コード”７０７”を調べて見ろよ」
「”７０７”って……あの学校？」
「マルドゥック機関は存在しない……影で操ってるのはネルフそのものさ。これ以上は俺からは言えない。後は自分でやってみな……コーヒー、サンキューな」
缶をゴミ箱に放り込んで、加持はその場から去っていった。
ミサトは、１人考え込む。
第壱中学。
教室は、いつものように騒がしかった。
「ユウカセンセ、頼んます、数学のノート見せてくれへんか？」
「またぁ〜？最近、私のノート当てにし過ぎてない？」
「ほんまに悪い思うけど、助けてんか？」
両手を合わせて拝むように頼み込むトウジ。
ユウカは諦めてノートを捜す。
と、そこへ、ヒカリが口を挟む。
「ユウカさん、こんなヤツに見せてあげること無いわよ」
「何で委員長がそんなこと言うねん！それとも何か？委員長が見せてくれるんか？」
そう言われて、ヒカリは赤くなった顔を背ける。
「な、な、何言ってるのよ！じ、自分が悪いんだから諦めなさいって言ってるのよ！」
ユウカは、ヒカリの気持ちを察した。
（そう言えば、ヒカリさん……トウジのこと……）
「そうだね、やっぱダメ。ね、ヒカリさん、答え合わせしない？」
ユウカはそう言いながら、ノートを持ってヒカリの席に行く。
「ちょい、待ってえな。そんなことするんやったら、ワシにも見せてんか〜」
トウジも慌てて追いかけてくる。
そして、トウジがノートを写し始めると、ユウカはわざとらしく用を思い出す。
「あ、いっけなぁい。次の時間、資料出してこないといけないんだ……私、行って来るね」
そう言って、ユウカはとっとと教室を出ていく。
結果、トウジとヒカリが向かい合う形になってしまった。
授業の始まる前に、タイミングを計って戻ってくるユウカ。
ヒカリにそっと耳打ちする。
「２人きりになって、少しは話せた？」
ヒカリは、首を横に振った。
少し困った顔をしながら、ユウカはノートを片付けて席に戻っていった。
チャイムが鳴って、教師が入ってくる。
「鈴原、校長室に行って来い」
「へ？ワシ、何かしました？」
「いや、お前に用があるそうだ。早く行け」
「ハァ……ほな、行ってきますわ」
トウジはそそくさと教室を出ていった。
「失礼します」
トウジが校長室に入る。
そこには、校長とリツコがいた。
「始めまして……じゃなかったわね。ネルフ本部・技術一課……赤木リツコです。以後よろしく」
「はぁ……それで、ワシに何の用なんです？」
「あなたに、頼みたいことがあるの」
リツコは淡々と言った。
次の休み時間、ユウカは、ヒカリを誘って屋上へ行った。
アスカもしっかりとついてきている。
「ヒカリさん、トウジのこと好きなんでしょ」
「ユウカ、アンタ直球ねぇ……」
アスカが横で呆れた顔をした。
ヒカリは真っ赤になってうろたえる。
「な、ユウカさん、何言ってるの？」
「隠さなくても分かるよ……ねぇ、アスカ」
「そりゃ、バレバレだけど……いきなりどうしたのよ？」
「どうしても言っておきたかったの。ヒカリさん、本当に好きなら、素直にならなきゃ。トウジなんて、特に鈍いから、自分から好きって言わないといつまで経っても伝わらないよ」
「そ、そんなこと言っても……」
「行動する前から諦めたらダメだよ。行動して、それでダメなら、またやり直せばいいの」
「ユウカに言われてもねぇ……」
アスカが茶々を入れる。
「うん、分かった……」
ヒカリは、ゆっくりと頷いた。
放課後、ユウカは屋上で空を眺めていた。
ケンスケが隣で雑誌を読んでいる。
そして、そのままで話を振ってきた。
「ユウカちゃん、参号機がこっちに来るって本当かい？」
「参号機？ＥＶＡの？……何か最近慌ただしいから、そうかも知れないね」
「そっか、パイロットって、決まってるのかなぁ？」
「さぁ、ミサトさん、昨日も泊まりだったから分かんない」
「うちのパパは大変だって言ってたけどね」
「ケンスケ君のお父さんって、ネルフの総務部だっけ？」
「ああ、そうだよ」
「私なんかより、よっぽど話が通ってるんじゃないの？」
「どうだろうね。ミサトさんの方がよく知ってると思うけど」
「そっか……」
何となく、そのまま話が尽きてしまった。
ネルフ本部・特殊監察部……加持の個室。
アスカは、部屋の前で深呼吸している。
そして、徐にドアを開けて中に入った。
「加持さん」
「ん？アスカかい？何の用事かな？」
加持は、端末をオフにして振り向いた。
「どうしても、聞いて欲しいことがあるの」
「アスカが俺のことを好きだって事かい？」
アスカは真っ赤になる。
加持は、構わずに続けた。
「それは、本当の恋とは違う。恋に恋してるだけさ」
「そんな?」
「子供は早くお家に帰りな」
「子供じゃない！」
アスカはそう言うと、制服を脱ぎ始めた。
「アスカ、何してる！よせ！」
「子供子供って、二言目にはそう言って誤魔化さないで！アタシは本気なんだから！」
「アスカ……」
「自分の気持ち、ちゃんと伝えないといけないって……そう思ったから……」
加持は真剣な眼でアスカと向き合う。
「加持さん、本気で答えて……アタシは、加持さんが好きです……」
「分かった、アスカ……お前のこと、子供扱いしないよ。でもな、俺はお前の気持ちには応えられない」
「ミサトがいるから？……」
「いや、葛城は関係ない……ただ、俺はお前を恋愛の対象として見れない」
そう言って、加持はアスカが脱ぎ捨てたブラウスを、アスカの肩にかける。
アスカは、下を向いて、唇を噛んだ。
「悪いな、仕事、始めないと……」
加持は端末のスイッチを入れた。
ディスプレイに、直前まで見ていたデータが表示される。
アスカは、何の気無しにそれを見て、驚いた。
そのデータは、フォース・チルドレンのデータだった。
教室には、トウジが１人で席に着いていた。
ヒカリは、静かに入っていく。
「鈴原、君……」
「委員長……何か用か？」
「う、うん、その、用って程でも無いんだけど……」
「あんなぁ、委員長」
トウジの方から声をかけられて、ヒカリはビックリした。
「な、何？」
「明日から２・３日、弁当いらんわ……ちょっと用で休むんや」
「そ、そうなの？」
ちょっとがっかりした顔になるヒカリ。
そして、昼前のユウカの言葉を思い出す。
「鈴原、私、あなたの事、好き、なの」
ヒカリは、そう言うと真っ赤になって俯いてしまう。
トウジはキョトンとして、言葉を反芻して、ようやく理解して、同じように顔を赤くした。
「な、何言うねん、委員長……冗談やろ？」
ヒカリは、横に首を振る。
「本気なんか……スマンな……でも、答え、待ってくれんか？」
「え？」
「明日の用事、メッチャ大事な用やねん。それが済むまで、中途半端な気持ちで答えるの、自分でイヤやねん。せやから、今度来るまで待っててくれや……な？」
「分かった……待ってる」
トウジは、ヒカリに近付いて、ギュッと抱きしめた。
「ちょ、ちょっと、鈴原、何するの?」
「ほんまにスマンな……」
トウジはそう呟いた。
校庭の片隅、バスケットコート。
トウジは、軽くボールをゴールに入れる。
そして、右拳を握り、ジッと見つめながら呟く。
「しゃーない……コレも、アイツのためや……」
ユウカは、アスカに誘われてマンションの近くの公園にいた。
ブランコに乗って、２人は黙っていた。
アスカが口を開く。
「ユウカさぁ、昼、ヒカリに言ったよねぇ……自分から言わなきゃ、いつまで経っても想いは伝わらないって」
「うん、言った……」
「アタシもさ、今日、加持さんに告白したんだ……でも、ダメだった。アタシは……加持さんの恋愛対象じゃないって言われちゃった」
「そうなんだ……」
「ユウカぁ……アタシって、馬鹿みたいだね」
「そんなこと無いよ……」
ポンと飛び降りるアスカ。
ユウカもブランコを下りて、アスカに近付いていく。
俯いて、肩を振るわせるアスカをソッと後ろから抱きしめる。
「アスカ、泣いていいよ……私、傍にいてあげるから」
「う……うぁぁぁぁぁん」
振り返って、ユウカの肩に顔を埋めて泣くアスカ。
ユウカは、アスカの頭をそうっと撫でてあげた。
あとがき
第二支部の消滅、フォース・チルドレンの選出、事態はユウカの知らないところで進行しています。
ユウカからすれば、すでに決まっている、けれど、書き換えの効く未来です……ですが、未来も、その機会を逃せば、書き換えられない過去になります。
アスカと加持、トウジとヒカリ……とりあえずの形は固めたつもりです。
お気に召さない方もいらっしゃると思いますけど、ご勘弁下さい。
アメリカから運ばれてきた、ＥＶＡ参号機。
明日の惨劇を、まだ誰も知らなかった……たった１人を除いて。
次回、『命の光』。
悲劇は繰り返されるのか……
作成日付：２００１／０１／２６
改稿日付：２００１／０２／０５
感謝の言葉：
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第２３話「命の光」に進む。
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読者からの反響は作者のやる気を湧き出させます。
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