「番組をごらんの皆さん、お待たせしました。アリーナバトルの時間です。
　ミサイル戦、射撃戦、ブレード戦の全てを一通りこなせることを証明し、
　他のレイヴンからもとりあえず初心者扱いされなくなってきたエルシィです。」

　レイヴン達の間で評価があがっていることを聞いてニコニコしている。

「装備している武装も使いこなせないようじゃ一人前とは言えないからな。
　ま、よかったじゃないか。これからはどの相手も手を抜かずに戦って
　くれること間違い無しなわけだろ。」

「それって喜んで良いこと？」

「一人前として扱ってもらえるのは、喜ぶべきことだと思うぞ。
　実戦では甘く見られていたほうが有利だが。」

「アリーナは互いに相手を尊重しあって持てる技量の優越を競うわけでしょ。
　そういう意味では対等の相手って見てもらえるのは嬉しいわね。」

「そういうことさ。」

ＲＡＮＫ　３４ ＰＩＬＯＴ：ガーントレット Ａ．Ｃ．；ダイヤアーム

ＲＡＮＫ　３５ ＰＩＬＯＴ：エルシィ　　　　 Ａ．Ｃ．ジェーン�T

軽量型にライフルを装備した、 アリーナの下位では典型的な装 備を持つ。猫を４匹も飼ってい る動物好きなレイヴン。

一般公募で選ばれた異色の レイブン。収支状態が凹むまで 戦い続けると公約しており、現在 賭けの対象としても注目度Ｎｏ１。

	ガーントレット		エルシィ
ヘッド	ＨＤ−Ｘ１４８７		ＨＤ−０１−ＳＲＶＴ
コア	ＸＣＬ−０１		ＸＣＡ−００
アーム	ＡＮ−２５		ＡＮ−２０１
レッグ	ＬＢ−４３０３		ＬＮ−１００１B
ブースター	Ｂ−Ｐ３２０		Ｂ−ＶＲ−３３
ジェネレーター	ＧＲＤ−ＲＸ６		ＧＢＧ−ＸＲ
ＦＣＳ	ＣＯＭＤＥＸ−Ｃ７		ＦＢＭＢ−１８Ｘ
右腕武器	ＷＧ−ＲＦ３５		ＷＧ−RＦＭ１１８
左腕武器	なし		ＬＳ−２００Ｇ
右肩武器	なし		ＲＺＴ−３３３
左肩武器	なし		ＷＭ−Ｓ６０／６
備考	なし		ＳＰ−ＪＡＭ ＳＰ−ＡＸＬ ＳＰ−Ｓ／ＳＣＲ ＳＰ−Ｅ／ＳＣＲ




	ガーントレット		エルシィ
ＥＰ	４１２５／６０００		５１５２／８２０７
ＬＥＧＳ　ＷＰ	２８２７／４１８０		４６２６／４６３０
ＣＯＲＥ　ＷＰ	１２６８／２４５０		１７４７／２７７０
攻撃力	２１８		２１２０
防御力	３２０６		３６２４
安定性	２５０５		１３２０
機動性能	５２４０		５８４０
移動性能	２９１０		２７２０
旋回性能	１３３０		１１２０
上昇性能	１０００		２０００
レーダー性能	５３８		２１１５
レーダー有効範囲	０		１１７０
ＦＣＳの機能性能	５３８		９４５
総合ポイント	１１７０７		１５０１９
評価	ＯＫ		ＦＩＮＥ
ＡＰ	８７５６		８５４４
ＷＥＩＧＨＴ	５４７４		６９３１
ＰＲＩＣＥ	２２０５００		６７２３００


「ジェネレータが強化されているだけで初期ブースターに初期ＦＣＳ、
　連射の効かないライフル・・・このランクにいるのが不思議ね。」

「操縦技術の高さ、それしかないだろう。どんな攻撃も被弾しなければ
　意味はない。」

「どんな動きをするのかしら？」

マップはランダムに選出され・・・鍾乳洞マップとなった。



中央に石柱が林立する鍾乳洞。 開けた空間と障害物のある空間が 混在しており、天井までの高さも それほどない。高機動型には狭い マップといえるだろう。


「うぅ、今回は嫌な思い出のある鍾乳洞なのね（泣）」

「地雷伍長にずいぶん苦戦させられたもんな」

「でも、今回はあの時とはかなり違うＡＣだし、私の腕も上がっているはず。
　簡単には負けないはず・・・だといい・・・と思う・・・」

「まぁ、胸を貸してもらうつもりでがんばってくるんだな」

「うん」

「戦闘開始直後に機動回避して、開けた場所で相手に対してミサイル攻撃！
　射撃戦闘に入る前に相手ＡＰを１０１２まで削減できたのはよかったわ。
　後は、いつも通り、相手上空からのライフル連続攻撃を行って勝利♪」

　背後でリプレイ映像が表示されている。
　エルシィのいうように、遠距離から６０発のミサイルが叩き込まれて
　ダイヤアームの残ＡＰは１０１２まで減少。
　しかも遠距離戦に徹していたせいで、ダイヤアームはほとんど攻撃できてない。

　エルシィ　　　　ＡＰ８３８８　ライフル　２００／２００　ミサイル　０／６０
　ガーントレット　ＡＰ１０１２　ライフル　１９６／２００

「途中、４発ほど、攻撃を受けたのは油断してたわけか？」

「天井まで続く巨大な柱をうまく利用しながら接近してきた時のこと
　よね？　あの時、私のほうはミサイルを６発、ロックオン済みだった
　のよ。で、遮蔽物から出てくるタイミングを計っていたんだけど、
　相手との距離がどんどん縮まっていることに気がついた時には、
　攻撃を受けちゃってたわけ。まぁ、油断ってことになるのかな。」

　同じ接近パターンで地雷伍長に射撃されているわけで、実は
　スキルアップしてないのかもしれない。

「一言多いの！」

「？」

「続けて。」

「彼我の距離関係は大切だ。ま、相手の接近方法も巧妙だったから
　エルシィばかり責めるのも酷だろうな」

「そーでしょ、そーでしょ。」

　その後、ライフルの撃ち合いが始まったが、射程距離、機動性能に
　大幅な違いがあるせいか、互いに機動回避をしながらの射撃戦では
　ダイヤアームはまったく被弾させることができず、ライフルを
　撃ちこまれＡＰを削られきった。

　エルシィ　　　　ＡＰ８３８８　ライフル　１８１／２００　ミサイル　０／６０
　ガーントレット　ＡＰ　　　０　ライフル　１８９／２００

「飛んで逃げようとするダイヤアームにライフルを２発叩き込んで、着地後、
　向き直った瞬間に、留めの一撃！　視聴者には受けがよかったようだ。」

「実はちょっと狙ってたの♪」

「余裕があるときは、多少はギャラリーのことを意識してもいいな。」

「うんうん。ＡＰ８３８８／８５４４だもんね。」

「よくやったな。」

「心が篭ってないわ」

「どーすれば、お気に召すんで？」

「そーね？　じゃ、今晩の夕食はアルフの奢り♪」

「ＯＫ。」

「今回の賞金は２５０００で、残金合計は９８１００だ。どうする？」

「貯金するわ。」

「それもそうだな。」

次回予告

ほとんど被弾することなく勝利したエルシィ。
入った収入も機体強化にまったく振り分けず貯金し続ける。
余裕とも取れるこの行動を停められるレイヴンはいるのか？

次回　第１６話「ストライカートの駆るアタック・ホーク」
こうご期待♪