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ジュルルルルルルルルルルルル
横穴を這って移動したエヴァ３機。
メインシャフトに辿り着いた時に見えたのは豪雨のように
降り注ぐ溶解液の雨。強固な装甲隔壁を溶かすために生じる
大量の気化した装甲の成れの果てが、霧のように視界を
悪くしている。
すでに途中の経路にあった隔壁は作戦部の人たちが封鎖していて
連絡も取れない。
『思ったより酷いわね…ま、いいわ。
どっちにしても予定通りにやるしかないんだから。
…せいっ！』
アスカが気合と共にアクティブソードを分厚い装甲に、事前に
決められた角度で深々と突き刺し、その柄を初号機が支える。
私は手に持っていた単分子式ウィンチのフックを柄の部分に引っ掛けた。
『準備はいい…？』
碇くんの緊張した声が最後の確認をしてくる。
私は手に持ったパレットガンＭｋ５とウィンチの動作状態を確かめ、
アスカは背中に背負った３枚のシールドの固定状態を見て頷く。
いつまでも続くように見えたマトリエルの生み出した溶解液の雨が
前触れなしに途切れる。
自分では判らないタイミング。
私は心を静めて次の言葉に備えて身構える。
弐号機も亀の甲羅のように重ねた背中のシールドに気を使いながら
その瞬間を待って、全身に力を溜める。
私の攻撃で全てが決まる…全てが終わる…
スナイパーライフルと違って、反動を抑止する機構が不十分なパレットガン。
精密射撃よりも連射速度を優先した造り…そして供給電流を無理に５倍に
引き上げた改造…けれど、この銃で私は溶解液の雨を、目を、その奥に
あるコアを撃ち抜かなくてはならない。
でも…コアはどこ…？
漠然と感じる不安が心を僅かに揺らす。
ピ、ピ
弐号機からきた秘匿通信に私はモニターを切り替えた。
『それにしても残念よね。いつもみたいにコアの推定位置が
表示されてれば零号機が撃った弾、そこに向かって飛ぶのに』
現れたアスカの表情はそれほど緊張しているようには見えない。
”…えぇ。”
『ま、無い物ねだりしても仕方ないし、レイも
絶対、絶対、無理はしちゃ駄目だからね！
使徒との戦いはこれが最後じゃないんだから』
”わかったわ。”
プツン
ほんの僅か、交わされた言葉。 だけど、心の不安が少しだけ薄れる。
私の考えを知っていたかのように話し掛けてきたアスカ。
…私の射撃を成功させるために溶解液をその身で防いでくれる…。
シンクロ率が高まれば、防御力もそれに比例して高まる…
それは利点であり重大な欠点も併せ持つ両刃の剣。
最も装甲が強固…でも突破された時、最もパイロットが傷つくのだから。
この攻撃に２度目はない。
マトリエルは…使徒は、同じ攻撃は受けない。
２度目は学習してそれに対応するから。
この銃も全弾斉射したら壊れてしまい、替えはない。
弐号機の装甲も、３枚のシールドも…多分、今回防ぐのが限度。
…それに使徒の苦しむ様子を碇くんに何度も見て欲しくない…。
命を奪う以上、できるだけ速やかにコアを絶つ。
無意味に苦しむ時間を延ばしたくはない。
パレットガンＭｋ５を握る手に力が篭る。
『作戦開始！』
緊張した碇くんの声が短く響く。
『Ｇｅｈｅｎ！』
横穴の角に手をかけ、身を捻った弐号機が手足を広げて
メインシャフトをその身で塞ぐ。
後は碇くんの合図があるまで、括り付けてある３枚のシールドと
背中の装甲だけがアスカと弐号機を護る全て。
ギィィィィィィィィィィィィィン
左手で握った単分子ウィンチを使って一気に下に向かって飛び降りる。
エヴァにかかる加速度をウィンチが相殺し、握っている機構部分から
火花が散る。
ジュルルルルルルルルルルルルルルルルル
遥か上方から再び聞こえ始める溶解液の雨音。
最下層に辿り着いた零号機を中央に歩かせ、真上に向けて両手で
パレットガンＭｋ５を構える。
撃ち抜くポイントは…。
メインシャフトを塞ぐ弐号機の姿…。
盾に当たって周囲に飛び散っていく溶解液が次々に降り注ぎ、
零号機の周囲に落ちてその場を溶かす。
どっくん
この攻撃で終わらせたい。
どっくん
照準越しに見える弐号機、その奥にいるマトリエルを見て
その想いが一層、強まる。
溶けたシールドの一部が落ちてくる溶解液の雨に混ざっている。
どっくん
自分だけじゃない…アスカと…碇くんと…
他のみんなを護るために、私は…。
どっくん
心臓の鼓動が騒々しく感じられるほどの極度の集中。
これまでにない強い想い。
それは自分以外の誰かを想う気持ちが生み出した力。
私と心を同化させている、零号機と…もう一人の「私」も
同じ想いを持ち…少しずつ力を私に貸してくれた。
内から溢れる力が私の瞳に、紅い想いの輝きを宿らせる。
『攻撃して！』
碇くんの鋭い声が争いの時を告げる。
弐号機が横穴に向けて反動をつけて入り込み、背に括り付けられていた
３枚のシールドの残骸がその勢いで外れ、落ちる。
その奥、メインシャフトの果てにいるマトリエルの巨体。
表面の目から、滲み出るように溶解液が生み出されていく。
その動きがスローモーションのように酷くゆっくりに感じられる。
銃を握る零号機が反動を抑えつける力を私に貸してくれた。
シンクロ率はそのままに零号機の身体に流れる力が跳ね上がり、
銃を固定して狙撃を可能にする。
そして…もう一つ。
この攻撃で終わらせたい…その想いに…もう一人の「私」が
望んでいたモノを見せてくれた。
それは力強く膨大なエネルギーを身体へと送る力の源。
マトリエルをこの世界に存在させ続ける機関…コアの輝き。
胎内…下部の…溶解液を生み出そうとしている目の更に
その奥深く…中心軸から進行方向側に１０ｍほどズレた位置に
ある５ｍくらいの小さな紅い珠。
見えるはずのないモノだった。
「！」
ズバババババババババババババババババババン
轟音とともに放たれる地球引力圏を突破する力を与えられた弾丸が
強烈な反動で僅かに揺れる銃から放たれ、バラバラの弾道を描く。
零号機の力が抑えたことで銃口の揺れは僅かに数ｃｍ。
だが、遠く離れた場所ではそのズレは致命的な誤差を生む。
…普通ならば。
けれど、私の「見た」コアの位置に向かう…その想いが伝わっている弾は
コアへと続く一筋の道に吸い寄せられるように少しだけ方向を変える。
それはほんの少しだけ…弾の周囲だけ変わった物理法則が
叶えた小さな奇跡。
前の弾が溶解液を貫き、後に続く弾のために、
衝撃で先へ進むための道を創り
熱と光に変わって消える。
生み出され続ける溶解液の流れに逆らう銃弾達の疾走。
それは流れ落ちる滝を昇る力強い鯉の泳ぎ。
全ての溶解液を貫いてマトリエルの下部の目に弾が届き、
大穴を穿ち、更なる突破口を生み出す。
後に続く弾のためにマトリエルの胎内にその身を激突させて掘り進み、
奥深くに隠されていたコアを露出させる。
そして…後に続いた死の使い達は、次々にその身を叩きつけて
コアに穴を穿ち、貫き、砕ききった。
全ては僅か３０秒ほどの出来事。
ズズゥゥゥゥゥゥン
銃撃の猛攻がマトリエルの目を貫き、胎内を破壊した弾が
強固な外殻に跳ね返って更に破壊をばら撒き…
マトリエルの巨体が衝撃に揺れ、傾き、射撃の終了と同時に
４本の足が力を失って胴体を地に墜とした。
「見えて」いたコアが、力ある輝きを失っていくのがわかる。
終わったのね…。
『マトリエルは消えたよ、アスカ！ 綾波さん！』
使徒を倒したことよりも、私たちの返事を求める碇くんの声。
その想いを感じて…極度の緊張状態から開放され…
警報の山が周囲を埋め尽くしていることにそのとき、気がついた。
『…後、２秒遅かったら弐号機も
やられてたわ…』
痛みがあるのか、アスカの声もどこか辛く聞こえる。
でも終わったことを素直に喜んでいる。
”二人とも無事？”
そう。私がききたいことはそれだけ。
『うん』
『こっちもなんとか、ね。レイは？』
”装甲は溶けたけどエヴァは無事。”
中央の溶解液の雨を貫いて射撃をしたことで、零号機に当たる
はずだった位置の溶解液はほとんどが周囲に吹き飛ばされていた。
それでも、外縁のほうに降り注いでいた溶解液が跳ねて当たったり、
射撃の衝撃波で荒れた大気の流れに乗って当たったものが多く、
零号機の全身が溶解液を受けてしまっていた。
エヴァの装甲の破損状況を示すサブモニターの表示を見ると
ほとんどの装甲がイエローを越えてレッドゾーンに辿り着く寸前。
ギリギリのタイミングだった。
『…よかった…』
碇くんの安堵した声が静かに響く。
生きている…そう感じられることが嬉しい。
ありがとう…。
ボロボロになった零号機に労いの言葉を一言。
３機のエヴァの内蔵電源が切れてメインシャフトに静寂が戻る。
マトリエルが活動を停止したことで無線が復活し、
作戦部から雑音混じりの通信がエントリープラグ内に届く…。
争いの時は終わったことを、私は確信した。
＊
「…終わったね」
地を揺らし、噴煙を巻き上げ、小山の如き巨体の胎内を抉る轟音が続き、
…その結果、マトリエルは力を失い地に墜ちた。
しかし、射撃の直前に膨れ上がった気配…
ジオフロント…黒の月が、空間を断絶することで、洩れ出る
気配をほとんど中和しているにも関わらず感じた強烈な意志。
「リリス…君は何を求める？」
カヲルはもはやマトリエルの身体が亡骸と化したことを
「見て」確認すると、シェルターへと続く通路に消えていった。
電力が落ちて、開閉に大勢の大人達が苦労していた隔壁。
だが、カヲルが近づくと、隔壁は静かに道を空けた。
…まるで王の前に跪く民のように。
＊
ほんの僅か…数秒のやり取りで決着がついた密室の騒動。
ジオフロントの奥深く…人工進化研究所と呼ばれた施設の
一室、第二資料室の中では、加持が口調以外は無害な装いのままで
転がって苦しんでいる大西に対して、諭すように話を始めていた。
世の理を知らない子供に教える教師の如き態度をもって。
「大西二佐、貴方の愚行でどれだけの影響がでるか考えたか？
ジオフロント最深部、セントラルドグマ重閉鎖地区の一歩手前で、
戦自の高級仕官が、ジオフロントが何者かによって破壊工作が行われ、
停電している騒ぎの中、重要書類を物色しているところを現行犯で
逮捕される…どうなるか、想像できないか。
これで戦自、日本の評価は地に落ち、世界中から徹底的に叩かれる。
日本の政府はそんな状況をなんとかしたいと思うだろうな。
それでなくても国際世論に迎合するためには、国内世論を封殺するお国柄だ。
そんな中、大義名分として国連からの指示で、戦略自衛隊を動かせ、とあったら？
それこそ、汚名返上の絶好のチャンスとばかりに、忠実な犬として
どれほど酷い任務だろうと、懸命にやり遂げようとするだろうさ。
日本政府は”国連”の言葉に弱い。
あんたの愚行は、日本を独立国家から、国連の犬にまで貶める
…そんなことまで引き起こすのさ」
「…それは可能性の問題に…過ぎん」
「本気でそう思っているなら御めでたい頭だ。
それとも、敢えてそれを考えない自分勝手さが、そうさせているのか？
言うことを聞かない相手は最後は直接、叩き潰すのが世の常だ。
もし、自分の手を汚さずにそれができるなら、そんな駒は用意しておきたい。
そのための努力は惜しまない、それもまた真理だ。
さて…ここで俺はどうしたらいいと思う？」
加持は心底、困ったように大西に問い掛けた。
目移りしてしまう食堂のメニューからどれを選べばいいか、
そんなことを聞くかのように、口調はまるで緊張感がない。
「そんなこと、俺が知る…か。
自分のことくらい…自分で…考えろ」
大西は吐き捨てるように告げた。
人間、一箇所でも骨折すればその運動能力は極端に低下する。
既に大西の怪我では、歩くことも困難で、物も持てない。
…自暴自棄になっているのかもしれない。
だが、その言葉に加持は、思いのほか感銘を受けていた。
「…ふむ…。俺は今、岐路に立っているわけだ。
大西さん、あんたもたまにはいい事を言うじゃないか。
少しだが見直したよ。
残念だが…時間はない。
ここで取るべき道は３つある。
１つ目は、ここでアンタをいなかったことにすること。
…日本政府は喜ぶだろう。
これ以上、評価が落ちるのを防ぐだけでも意味は大きい。
現状維持の選択だろうな。どこも損はしない。
２つ目は、アンタの死体をＮＥＲＶ本部が手に入れること。
死体じゃせいぜい日本政府に圧力をかけて、譲歩を引き出すのが精一杯。
日本は国連の犬にはならんし、ＮＥＲＶ本部も日本政府を思い通りに操れる、
…とまではならない。
ある意味、国連、日本、ＮＥＲＶ本部、どこも損をする、とも言える。
３つ目は、アンタを捕虜とすること。
旨く使えば、日本政府を国連の犬に落とせるだろう。
得をするのは国連、大損をするのが日本、損をするのがＮＥＲＶ本部…か」
大局的に見ればそうだが、加持の、という意味ではまた３つの選択肢の意味合いは変わる。
１を選択すれば国連…それを裏から牛耳るゼーレからの評価が落ちる。
今も怪しまれている以上、更に不信感を増やすようなことはできるだけ避けたい。
だが、２、３の場合は最終的にゲンドウが判断を下すことになる。
ゲンドウが先ほどの予想通りに動けば、２でＮＥＲＶ本部側についたことを意味し、
３で、ゼーレ側に立ったことになる。
無論、語ることがなかった４つ目の「見逃す」という選択肢は
論外であり、それは加持自身の破滅以外、何も生まない。
「さて、俺は何番を選択すればいい・・？」
どれを選択したとしても、自分の末路は最早、破滅以外にないと
言い聞かせられた大西からの返事はない…いや…できなかった。
…どう動くべきか。
どの道が求めるべき「真実」にたどり着けるのか。
ミサトと別れてから…その前から求めていたが、ミサトと出会ったことで、
心の底からソレを知ることを渇望するようになり、それからの半生を全て注ぎこんだ。
全ては、あの悪夢…セカンドインパクト…自分の人生をめちゃくちゃにし、
何もかも奪い、恋人だった…ミサトの心に深い傷跡を残し、今も癒えることがない、
そんなことを引き起こした…あの時…２０００年に南極で起きた”事故”。
第一使徒アダムの暴走を招いた、そこに至る「真実」。
それを知ったとき、何を考え、その後、どう動くのかはわからない。
だが、それを知らなくては、意味ある一歩を踏み出せない。
世界を牛耳るゼーレ、その実態を知るほど…それがいわゆる「正義」とは
程遠いことを感じてしまい、自分への指示に強い疑問を持つようになった。
自分が行った作戦…それが一見、正しいことに見えて、実際には
ゼーレの利益にしかならないエゴの塊のようなモノだったことも
何度となくあったことがその疑問を後押しした。
それだけに、加持は正しい判断を自分が下すだけの「真実」を求めた。
だが…今、誤まった選択をすれば、最後に待つのは「無意味な死」だ。
１を選択すればそれは予想の範疇内で物事が推移することを意味する。
２、３なら、どちらをとってもゲンドウの思惑次第で先が決まる。
…ある意味、”あの”ゲンドウに命を預けることに等しい。
それは…分がいい賭けと言えるだろうか？
決断を下すには情報が足りない。
先延ばしにすべきなのか？ …だが、今、ゼーレからの不審は増している。
結論に辿り付くための決定的なキーワードは手に入っていない。
…だが、この男の処置方針は、今、決めなくてはならない。
それに…停電という非常時でなければ決して辿り着けない場所…
旧人工進化研究所にまで来てしまった以上、この騒ぎの前の状態に
時計の針を戻すことは不可能だ。
カッシャ
懐からサイレンサーを装着したＭｋ２３ ＳＯＣＯＭピストルを引き抜き、
ゆっくりとチャンバーに４５ＣＡＰ弾を送り込む。
大西の表情が恐怖に歪むが、加持が見ているのは遥か先の道。
自分の存在が、ただのフラグに過ぎないと悟った大西の心が絶望に染まる。
「…」
侵入者であり、自分の命を奪おうとした相手を消す行為そのものは
至極、簡単であり良心が痛むようなモノでもない。
しかし、加持の目は迷い、揺れていた。
このまま、こいつが飛び掛ってきたりすれば躊躇なく処分できるんだが…。
そんな逃げの思考が沸いてくる自分に、思わず苦笑してしまう。
「…」
まったく揺れることはない銃口。
だが、相手の命を奪うのは、技術ではなく「意志」。
この後に必ず迎えるであろうゲンドウとのやり取り、身の振り方。
隣に立つ冬月を巻き込み絡めるギリギリの駆け引き。
先の先まで見据える思考の積み重ねが心に重圧をかける。
ごくっ
高まった緊張が、唾を飲み込む音すら巨大な騒音のように感じさせた。
殺すか、傷つけるか、銃はやめるか…
「…」
僅かな人間以外、ＮＥＲＶ本部の管理職ですら立ち入ることがない
人工進化研究所の一室。
遅々とした速度でしか流れない時間。
極度に集中して行われる未来の模索。
１分が１時間にも感じられるほどの思考の疾走。
永い思索。
無数の事象が織り成す天秤の傾き。
置き忘れた事象はないか。
事象への評価の重さを間違えてないか。
…僅かな時の中で行われる無限の自問自答。
だが、思索の旅にも終わりはくる。
時間は無限ではないから。
そして…
加持は…一つの道を選んだ。
先にあるのは「真実」か、「死」か。
全ての闇の行いを見てきたであろう「人工進化研究所」。
だが、最も濃い闇は、何も応えはしない。
これまでと同じように。
エヴァｖｓマトリエル、お終いです。（＾＾）
いやぁ、長かったですね、この子との戦闘…。
加持のほうもよくも悪くも、１歩、踏み出しました。
それが末吉と出るか大凶と出るか。
それを決める立場なのはゲンドウ。（＾＾；）
大西の銃を前に素手で立ち向かうよりもよほど心臓に悪い
ことだけは間違いなしでしょう…ご愁傷様。（笑）
次回、第１１話最終パートで、そのあたりの結末が明らかになります。
冒頭は夜空をバックにシンリ達の会話。
ラストはゼーレの老人達で終わる予定ですのでお楽しみに♪
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